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ローマ編3

スペイン広場


Z子の悲劇 ~ローマ編3~
映画「ローマの休日」のオードリー・ヘップバーンで思い出されるのは、スペイン広場で屋台のアイスクリームを買って食べるシーンが有名ですね。「ジェラート」という言葉が日本で流行ったのも、この映画の影響が大きいことは言うまでもありません。

Z子とぼくは、ファッション・ブランド店が集中しているコンドッティ通りでウィンドウ・ショッピングを楽しみつつ、ここに来たら絶対に外せないカフェ・グレコでエスプレッソを注文して、ひと休みしていました。この辺りは、日本からの観光客も多く、ひと目で日本人とわかるブランド服で着飾った女性が目につきます。そして、この景色の中でジプシー少年強盗団の衝撃的な犯行シーンに出くわしたのです。カフェ・グレコでくつろぐZ子とぼくの目の前で、日本人カップルが少年たちに囲まれ、その中の少女が財布を取って走って逃げたのです。人通りが多かったため騒ぎとなり、すぐに誰かが犯人の少女を捕まえました。警察もほとんど同時にやってきましたが、そのときには、もう、少女は財布を持っていませんでした。逃げながら、目にも止まらぬ手さばきで、他の仲間に渡していたのです。こんな事件を目の当たりにして、この先のスケジュールは身を引き締めての観光とならざるを得ませんでした。

カフェ・グレコで一服した後、コンドッティ通りを抜けて、あこがれのスペイン広場でジェラートを食べようと、広場へ入ったときでした。Z子が、現地の子供に絡まれているのです。避けようとするZ子に、執拗にイタリア人の小学校高学年ぐらいの子供2人がついてきます。振り切ろうとしているZ子に向って、しつこく何か話しかけてきます。「お金でもせびっているのか?それにしても厄介なことになったぞ。なんとか逃げきらなくては!」と気合いを入れたぼくの耳に、イタリー語ではない聞きなれた言語が入ってきました。その男の子が話しているのは、片言の英語だったのです。そして、良く聞いてみると「宿題で、外国人と英語で話して、それをテープレコーダーに録音して、学校に持って行かなきゃならないのです。お願いですから、インタヴュ-させて下さい。」と哀願しているのです。知り合いに外国人がいないので、観光名所のスペイン広場に出かけて外国人を捕まえようと思ったのでしょう。

身なりもキチンとしているし、穏やかな表情だったので、少し安心して、「勉強のためなら協力してあげよう。」という気持ちになりました。何しろ、どこにいっても英語が通じないイタリアが、このまま英語の通じない後進国になってしまうのは悲しいことですから ・・・ 、教育的見地からも、インタヴュ-に答えることにしました。それでも少しは警戒しながら、「どこから来たのか?」とか「ローマの印象は?」とか、ありきたりの質問でしたが、精一杯答えてあげました。そして、少年たちは、ていねいにお礼を言って去って行きました。

というわけで、イタリアの教育界にも貢献しながら、Z子とぼくは、この後、スペイン階段(写真)に腰掛けて、すがすがしい気持ちでジェラートを味わうことができました。




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