サンタマリアノヴェッラ教会

フィレンツェ編1

サンタ・マリア・ノベッラ教会

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Z子の悲劇 ~フィレンツェ編1~ 

成田空港で女性ばかりのこのツアー全員分のホテルクーポンをぼくが預かり、ツアーコンダクターのいない格安イタリア旅行が始まりました。Z子の悲劇は、日本航空を指定しておいた航空券が、JALが飛ばないことによるアリタリア航空との共同便にランクダウンされ、狭いアリタリア機のエコノミーシートに15時間の張り付けの刑で始まりました。

ローマのフィウニチーノ空港からフィレンツェのホテルまでは、英語を話す運転手がバスで送ってくれることになっていました。夜の7時に空港に着き、英語の話せるガイドがバスまで案内してくれて、全員が乗るとバスはフィレンツェのホテル=ラファエロへ向かって発進しました。ツアーコンダクターのいない格安イタリア旅行の責任者?のぼくは、さっそく、到着予定時間を英語で運転手に聞いてみました。すると、運転手はまるで話が通じないふうで「ベラベラベラ・・・・」とイタリア語が帰って来たのです。もう一度、簡単な英語で聞き直してみましたが、全く通じていない様子です。どうも、ワン、トゥ、スリー程度もわからない英語音痴のようです。英語が通じる運転手とは、全くの偽りだったのです。同乗のツアー客に「だれかイタリア語ができる人はいませんか?」と聞いてみても、イタリアオール自由行動のツアーに一人もイタリア語を話せる人がいないとは・・・。

そこで、音楽理論科出身のZ子の登場となるわけですが、音楽用語を駆使してのZ子のイタリア語だけが頼りという心細い次第となりました。音楽用語は、ほとんどがイタリア語なのでなんとか「ホテル着は12時頃」とわかり、夕食をとっていないぼくたちは、途中のドライブインで食事休憩を取ること、集合時間等をZ子が交渉してくれました。やっぱり、「音楽に国境はなかった!」

無事、イタリア初の食事をお腹にかけ込んで、深夜2時過ぎフィレンツェ着。バスの運転手は英語音痴だけでなく、方向音痴でもあったらしく、ブツブツ独り言を言いながら地図を何度も見なおしてフィレンツェ市内をグルグルと小1時間廻っていました。ぼくは、全員のチェック・インを済ませ、取りあえずお役御免。

何はともあれ、次の日からは、待ちに待ったフィレンツェ自由観光が始まりました。ぼくらはサンタ・マリア・ノヴェッラ教会から観光をスタートし、まずここで、Z子は悪名高きジプシーの洗礼を受けることになるのです。教会で洗礼なんて洒落た経験をしてしまったのです。教会内を見学の後、日本でも有名なこの教会製の香水をショップで買物を済ませ、帰ろうとしたその時、Z子は狭い廊下で赤ちゃんを抱いた女のジプシー2人組に囲まれてしまったのです。ぼくは、すでに出口を出た後で、遅いZ子が気になり戻ってみると危機一髪、バッグを剥ぎ取られる寸前だったのです。ぼくはジプシーを蹴飛ばして、Z子を教会の外に引きずり出しました。駆けつけたイタリア人が「Polizia!(警察)・・・」と叫ぶと、ジプシーはどこかへ消えてしまいました。寸での所で、この旅が台無しになるところだったのです。(写真は、サンタ・マリア・ノヴェッラ教会正面)

ぼくとZ子は、早々にサンタ・マリア・ノヴェッラ教会を離れ、フィレンツェ最大の観光名所=ドゥォモへ移動。フレンツェで最も有名なこの建造物に入ろうとしたのですが、入り口付近で先ほどの子連れジプシーを見かけたため、ドゥォモ見学は中止となってしまいました。残念でした。フィレンツェに行って、ドゥォモを見ない人も珍しいと思います。

ジプシーが赤ちゃんを抱いて犯行に及ぶ理由は、赤ちゃんに対して相手が手荒い抵抗をしにくいからなのです。ジプシーの赤ちゃんは楯代わりなのです。ジプシーの悪知恵です。 ジプシーの抱きつきスリ事件で始まったイタリア旅行は、まだまだ悲劇が待っていたのです。(つづく)

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