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パリ編2

ホテル・リッツ


Z子の悲劇 ~パリ編(2)~
ローマばかりがヘップバーンの街ではありません。最近TVで見た映画「おしゃれ泥棒」では、ヘップバーンにはパリがお似合いでした。故ダイアナ元妃やココ・シャネルでも有名なホテル・リッツが、舞台になっているところも見どころです。ピーター・オトゥールとのなれそめもこのホテルの玄関、エンディングまでのたくさんのシーンがホテル・リッツ内で撮影されていました。

ホテル・リッツといえば、同じくヘップバーンの映画「昼下がりの情事」の舞台にもなっていて、米国人プレイボーイ役のゲーリー・クーパーとヘップバーンが逢瀬を重ねるホテルが、やはりリッツのスウィート・ルームです。「昼下がり・・・」では、オードリーは、パリ左岸のサンジェルマン近くのアパルトマンに父親と住む、チェロ科の音楽学生役で、音楽学校の授業シーンもあり、パリ音楽院なのか、エコール・ノルマルか、はたまた・・・と想像してみたものでした。しかし、この映画のオードリー・ヘップバーンは、 「ローマの休日」にも増して、かわいらしく、いじらしく、Z子やぼくが憧れるような初々しいパリジェンヌを演じきっていました。

サンジェルマンの安ホテルに泊まっていたZ子とぼくは、クリスマスが近い寒い夜、とても自費では泊まれそうにない憧れの高級ホテル・リッツへと足を踏み入れたのです。普通、ホテルというものは、ロビーやレストランには誰でも自由に出入りできるものだと信じて、気ままな気分で潜入したのです。「昼下がり・・・」のオードリーもチェロを抱えて、気ままに出入りしていたものですから・・・。

ヴァンドーム広場からのメインの入り口は重厚な回転ドアがあり、ドアマンがひとり立っていましたが、回転ドアをくぐり抜け、ホテルに入ることができました。入ってみると、目に入ってきたのは殺風景な暗く長い廊下だけで、ロビーやフロントが見えません。入ってすぐの右手に数段の階段があり、階段の上はレストランのようでした。廊下の左側は小さなブースの小部屋がいくつも連なっていました。「おしゃれ泥棒」で ピーター・オトゥール と ヘップバーン が泥棒の計画を練ったあのブースでしょうか?廊下を20歩ほど歩いたとき、先ほどのドアマンが後ろから付いて来て「May I help you?」「ちょ、ちょっと、食事を・・・」「お泊り以外の方の食事はできません。」というシンプルな会話の後、入場から約30秒で退場させられてしまいました。

ホテル・リッツは普通のホテルとは違って広いロビーなどなく、宿泊客や関係者以外は入れないようなのです!?ヘップバーンは、学生のクセに自由に出入りしていたはずですけどね。Z子とぼくは、日をあらためて再チャレンジをしたのですが、2度目は、ドアを入る前に断られてしまいました。

残念ながら、ホテル・リッツはZ子やぼくが足を踏み入れるところではなかったのです。
写真は、ヴァンドーム広場から見たホテル・リッツ正面

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