桐朋学園音楽部門九州同窓会

思春期以降の音楽学習

新しい脳と音感の目覚め

 前項で述べた通り、古い脳で学習してきた音感学習は新しい脳の活動開始と同時に突然何かが乗り移ったかのように成就します。たいていの親が経験することですが、幼少から積み重ねてきていても永久に実りがないとさえ思っていた音感の学習が、特別なきっかけもないままに、ある時突然完全に開花し、基本的な音感の完成形が出現します。現場の教師としても、最高の喜びの瞬間です。きっかけがあるとすれば、新しい脳の動きはじめたタイミングと言えるでしょう。これは、今まで、ただ素直に意味も分からずインプットしてきたものが、きちんとした裏付け伴って心の奥で理解できた瞬間なのです。
 この時を境に音楽の能力は、今までと違って、驚くように表立った成果を見せていきます。音感では、例えば、ハーモニーの種類や役割が自然と理解できるようになってきます。今まで伴奏などの脇役的な存在だったハーモニーが、音楽世界の広がりと意味を感じさせてくれるようになります。ハーモニーだけではなく、他の音階や音程などの音楽理論のしくみも分かるようになります。また、楽器の学習も目に見えて上達します




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